業績がアップする「コンピテンシー教育」

》人手不足時代にふたたび注目を集める「コンピテンシー教育」

 中小企業が業績の向上を図るために優秀な人材を求めて、いくら採用にコストをかけても大企業に集まって、中小企業へは来てくれません。

 

 中小企業が業績の向上を図るには、採用で優秀な人材(高業績者)を連れてくるのではなく、既存社員を優秀な人材(高業績者)へ育てることに注力すべきなのです。

 

 何故ならば、どんな会社にも「高業績」社員が2割、「標準」社員が6割、「標準未満」社員が2割の割合で存在すると言われていますが、利益の8割を上げているのは、2割の「高業績」社員であって、残り8割の社員は貢献できていないという試算が出ています。

  そのため、社員の8割を占める標準以下の社員を「高業績」に育て上げる方が、一人の優秀な人材を連れてくるよりも理に叶っているからです。

 

 その「高業績」社員へ引き上げる教育こそが、コンピテンシー教育なのです。

》コンピテンシー教育とは何か?

 コンピテンシー(competency)とは、成果につながる行動特性のことで、主に人事評価や人材教育などに活用されている概念です。

 

 簡単にお話しすると、高い業績や成果をあげている人の「結果につながる行動特性」を分析し、「できる人の行動特性リスト」として見える化するのです。

そして、「できる人の行動特性」を学び、実践することで、組織全体で業績を向上させていくための教育です。

 

 コンピテンシーとは何かを具体的に事例でご説明します。

 

【営業職Sの事例】

 社員Sは他の営業担当者とは異なり「商談を行う前に必ずプレゼンを行っていた」ため、製品に対する顧客の認知度や理解度が高まり、商談をスムーズに進めることができた。そのため、社員Sは営業部でトップ成績をあげることができた。

 

 社員Sは他の営業担当者とは異なり、「商談前に必ずプレゼン」を行っています。それが成果につながった行動特性、つまりコンピテンシーなのです。

 もしも、社員Sのように他の社員も「商談前にプレゼンを行う」というプロセスを経て、商談をしたらどうでしょうか?おそらく従来の営業方法よりも、商談が成立する可能性は拡大するでしょう。また、組織全体の業績や成果にも直結するはずです。

 

 コンピテンシー教育とは、その成果に結びついた行動特性を理解し、活かしていくことなのです。

》コンピテンシーの導入方法

1.同じ職務内容の社員を集めて、研修形式で行います。

2.できる社員が身につけているべき能力として、「ブレゼンテーションカ」「冷静さ」「顧客拡大力」「親密性」などに分けられた75枚のコンピテンシーカードを用いて、職務に合った「できる社員の行動特性(コンピテンシー)」を作成します。

3.    職務に必要と思われるコンピテンシーカードを社員ごとに3~5枚選びます。

4.    4~5人のグループになり、グループごとに話し合って必要なコンピテンシーカードを3~5枚を選びます。

5.    グループで選んだコンピテンシーカードごとに、できる人が行っている具体的な行動を1人5~10個ほど書き出します。
「冷静さ」なら、「クレームに対して、うろたえたり、パニックになったりしない」など、具体的に行うべき最善の行動を書き出します。

6.    書き出した具体的な最善の行動をグループごとに話し合って類似した内容ごとに絞り込んでいきます。

7.    最後にグループごとに絞り込んだものを集めて、全体で検討し「できる人の行動特性リスト」を完成させます。

8.    コンピテンシー作成後の取組み

  • 全員で作成した「できる人の行動特性リスト」を小冊子にまとめ、全員に配布するといいでしょう(※1)

  • コンピテンシーを日々実行する

  • 3ヶ月後に360°評価を実施し、成果を認識する(※2)

1)

(※2)

※出典:望月人事クラブ

 コンピテンシーの導入ステップは、たったこれだけです。

 ですが、作成の過程で様々な気付きがあり、社員の心に変化が生まれるでしょう。
また、「できる社員の行動特性(コンピテンシー)」を実施することで、「もっとこうすべきではないか」というように、社員一人ひとりの思考力と行動力を高めることにもつながります。

》コンピテンシー短期集中導入プラン

<導入費用>
 50万円~(下記、プログラムの実施内容による)

<導入期間>
 2~5か月(下記、プログラムの実施内容による)

<プログラム内容>

 ●準備打合せ(研修詳細やスケジュールの確認)

 ●コンピテンシー作成研修会の実施

 ●監督者に対する面談トレーニングの実施

 ●研修会後のふりかえり

 ●総合ふりかえり

 ●360°評価

 最後に私のコンピテンシー教育知識は、コンピテンシーの第一人者である「人事政策研究所 望月禎彦 先生」より御教授いただいたものです。

 望月先生のプロフィールは、下記をご覧ください。

コンピテンシー望月先生からの推薦状.jpg

》望月先生のご紹介

 

人事政策研究所 代表 望月禎彦 1960年生まれ。

 立教大学卒業後、ユニ・チャーム株式会社にて営業を経験後、人事部にて採用、研修の実務を経験。

 1992年独立。支援先を中堅企業に絞り、支援先企業が人事政策面で1人立ちできるよう徹底的に指導するのが特徴。「行動」をベースにした独自の理論を駆使し、『できる人』を着実に増やし、成果につなげる。実際の支援先は25年間で300社を超える。
 2000年には、そのノウハウを結実させたソフトウエア『コンピテンシーマスター』を、

 2010年には、人事評価ASPシステム『コンピリーダー』を開発し、ユーザー数は累計1,000企業にのぼる。その導入先は上海、台湾にも及んでいる。
 また講演では、コンスタントに年間1,000名超の経営者/マネージャーに実践ノウハウを提供。

 2011年には、25年間のノウハウを体系的に提供する塾形式の『望月人事クラブ』を主宰し、全国各地に『出来る人を増やす』活動を推進している。


■主な著書
(98年11月)中堅・中小企業向け人事評価基準・書式モデル集(アーバンプロデュース)
(00年01月)歴史・名将に学ぶ自習型社員教育ツール集(アーバンプロデュース)
(01年02月)コンピテンシー簡便活用モデル集(アーバンプロデュース)
(01年11月)中小企業のコンピテンシー実践(日本法令)
(02年08月)コンピテンシー教育体系/研修ツール集(アーバンプロデュース)
(04年11月)日本型成果主義 等級・評価・賃金決定基準サンプル事例集(アーバンプロデュース)
(08年01月)職場活性化/モチベーションアップツール全集(ビジネスパブリッシング)
(15年02月)「できる人」の手法を共有化しよう-コンピテンシー入門(SMBC経営懇話会)
(17年06月)なぜあの会社の社員は、「生産性」が高いのか?(フォレスト出版)

■主な連載
(08年)『職場の一体感を高める5つの仕掛け』(月刊人事マネジメント)
(09年)『上海研修紀行「日本的教育」の研究』(月刊人事マネジメント)
(09年)『中堅・中小企業を強くする「日式教育」のすすめ』(アジアビジネス情報誌セリングマスター)
(10年)『仕事の出来る人の増やし方』(月刊人事マネジメント)
(11年)『人事必読の書籍ガイド「少し意外な」30選』(月刊人事マネジメント)
(12年)『「当たり前の行動」の習慣化で、出来る管理職に変える』(月刊人事マネジメント)
(13年)『「当たり前の行動」の習慣化で、できるマネージャーをつくる』(労政時報)
(14年)『重点サクセッションプラン』教育投資に見合う進め方で幹部社員を適正化する(月刊人事マネジメント)
(14年)楽しくなければ職場じゃない!!『フィッシュ!』に学ぶ(月刊人事マネジメント)
(15年)新型『社内大学』構築法(月刊人事マネジメント)
(17年)個人と組織の類型コンピテンシー診断(月刊人事マネジメント)
(18年)『育てながら勝つ』人材育成ガイド(月刊人事マネジメント)

ひと・しくみ研究所

採用・定着・教育に強い社労士

〒658-0051 神戸市東灘区西岡本25-4
 Mail:hitoshikumig@gmail.com